病名と治療

腱板断裂

腱板断裂とは

腱板は、肩甲骨と上腕骨をつないでいる4つの筋腱から構成されています。これらが1枚の板状の腱となり肩関節を覆っています。これらの腱は、誰でも加齢とともに少しずつ傷んでいきます。よって、中高年の方が重いものを持ち上げたり、手を着いたりなど、日常生活上の軽微な外力が加わることで断裂することが多いようです。

症状について

断裂直後の典型的な症状は、痛みと自力で腕を挙上できなくなるというものですが、1ヶ月ほどで急性期の痛みがとれて、挙上もできるようになることが多いです。だたし、断裂した腱が自然につながることはなく、他の筋腱を使って代償的に動かせるようになったに過ぎません。肩より上の高さに腕を上げての動作や、力仕事、スポーツなどに際しては上手く力が入らないことがあります。また、夜間痛が特徴的です。
 

治療について

整形外科にかかっても五十肩として扱われていることも多く、3ヶ月以上治らないようなら専門医を受診した方がよいでしょう。腱の断裂の大きさ、年齢、検査での腱の質などにより、手術方法をとるべきか、リハビリなど保存治療でよいのかを判断していきます。断裂サイズは年々拡大していき、断裂した筋腱は変性・萎縮していくので適切な時期に手術をすることは日常生活をよりよいものにするために必要です。
手術による腱の修復は痛み、筋力低下、可動域制限を改善する重要な手段です。
 

  • 関節鏡所見:腱板断裂

  • 関節鏡にて腱縫合後

  • 腱板修復に使用するアンカー

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